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自律神経とは?美容や肌荒れとの関係性について専門家が解説

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最近、お肌の調子が良くない…なんだかイライラしてしまう…。そんな時、「自律神経が乱れている」といった表現をすることがあります。

「自律神経が乱れる」という言葉は、健康や美容を語るうえでしばしば耳にしますが、そもそも「自律神経」とは何なのでしょうか?

Contents
  1. 自律神経とは?
  2. 自律神経が乱れるってどういう状態?
  3. 自律神経が乱れる原因は何?
  4. 自律神経を整える為に
  5. 自律神経の乱れと肌荒れの関係

自律神経とは

自律神経というのはその名の通り、“自律している神経”の事を言います。“自律している神経”…というとイメージがしにくいですが、逆に“自律していない神経”というのも存在します。それは、運動神経感覚神経です。

運動神経というのは、神経そのものが自律的に…つまり自分の意思とは関係なく動くわけではありません。私たち自身が話したいと思ったら口を動かす神経が動き、歩きたいと思ったら足を動かす神経が動く、というように、自分が意識することによって必要な時に動かしています。

感覚神経というのは痛い、熱い、などの感覚を司る神経です。この感覚神経も、ひとりでに働くわけではなく、外からの刺激が脳に伝わって働くものです。

外部からの刺激が脳に伝わり、また自分の意識によって脳から発信されたものが筋肉として動く「運動神経」や「感覚神経」と対比して、自律して動く神経のことを「自律神経」と言います。具体的には、内臓の働きや代謝・体温の調節などの体の機能…全身の器官を24時間体制でコントロールしている神経のことです。

「昼」と「夜」の2種類の神経

自律神経には2つの種類があります。主に日中、活動的に動いている時に働く「交感神経」と、夜眠る前などリラックスしている時に働く「副交感神経」です。

この2つの神経は、プラスとマイナス、あるいは陰と陽のような役割を持ち、バランスを取りながら働いています。

交感神経

交感神経は、日中明るい時間や、活発に活動している時に優位になる、身体を活動的に動かす神経系です。

交感神経が優位になると起こる身体の変化はいくつかありますが、どれも心と身体を興奮させ、活発に活動するエネルギーが湧き、仕事やスポーツなどのパフォーマンスの向上に役立ちます。

  • 血圧が上がり心拍数が増加
  • 瞳孔の拡大
  • 血管収縮
  • 汗の分泌
  • 消化管の働きを抑える

副交感神経

副交感神経は、夜間やリラックスしている時に優位になる、身体を休息させる神経系です。

副交感神経が優位になると、交感神経が優位になった時とは真逆の変化が起こります。心も体も落ち着かせ、心身の緊張をほぐして睡眠や疲労回復を促します。

  • 血圧が下がり心拍数が低下
  • 筋肉の弛緩
  • 血管の拡張
  • 発汗の抑制
  • 胃液や唾液の分泌を高め、消化を促進

自律神経が乱れるってどういう状態?

実は、医学的には「自律神経の乱れ」という定義はありません。一般的に、自律神経が乱れるということは、何らかの原因で交感神経と副交感神経の2つの神経のバランスが乱れ、心身に支障をきたした状態のことをいいます。

自律神経が乱れるとどんな症状が出る?

自律神経が乱れると心身に様々な不快な症状が現れます。自律神経は全身に張り巡らされていますので、その症状は多岐にわたります。

  • ・身体がだるい、重い
  • ・眠れない
  • ・疲労感がとれない
  • ・頭痛
  • ・めまい
  • ・立ちくらみ(起立性調節障害)
  • ・肩こり
  • ・動悸や息切れ
  • ・胃痛や下痢、便秘などの消化器の不調
  • ・イライラや不安 など

しかし、自律神経が乱れたら全ての症状が出るわけではなく、不調の出方や程度には個人差があります。

自律神経失調症とは

自律神経失調症とは、自律神経の乱れによって引き起こされる様々な不調の総称です。しかし、これは医学的な正式名称というわけではありません。

実は、自律神経失調症には確立した疾患概念や診断基準があるわけではなく、自律神経系の不調があっても、検査異常がない場合など、その症状にほかの病名が付かない時に使われてきた慣用表現です。

自律神経が乱れる原因は何?

自律神経が乱れる原因には様々なものが考えられます。しかし、症状の出方に個人差があるのと同じように、その原因も一人一人違います。

過度なストレス

ストレスとは、外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態のことをいいます。ストレスと聞くと、とにかく悪いものと捉えがちですが、実は良いストレスもあります。仕事やスポーツなどで目標の達成を目指したり、新しいことに挑戦するときには少なからずストレスを伴いますが、この場合のストレスによるほどよい緊張感はエネルギーとなり、行動を起こすのに必要なものだからです。
しかし、過度なストレス、慢性的な緊張状態は自律神経を乱す原因となってしまいます。ストレスの原因は、仕事などの社会的ストレス、人間関係による精神的ストレスなど、人により様々です。また、環境の変化によるストレスもあります。進学や就職、結婚、妊娠出産など喜ばしいことでも、大きく環境が変わるため、実はストレスを感じていることもあるのです。

生活習慣の乱れ

人の身体には「体内時計」と呼ばれるものが生まれつき備わっており、とくに意識をしなくても日中は活動状態になり、夜間は休息状態になるようにコントロールされています。体内時計は、毎朝光を浴びることでリセットされ、1日周期でリズムを刻んでいます。
しかし、夜更かしや昼夜逆転、夜間勤務などで体内時計に合わせた生活ができなくなると、リズムが乱れ、自律神経に悪影響を及ぼします。

体質・性格によるもの

例えば、旅行先でまくらが変わると眠れなくなってしまう、という人がいます。しかし、環境にかかわらずいつでもどこでもぐっすりと眠れてしまう人もいます。このように、生まれつきストレスに強い人・敏感な人、自律神経が過敏な人・鈍感な人が存在します
また、他人の目が全く気にならずストレスを感じにくい性格の人もいれば、人の評価が気になり、NOと言えずストレスへの抵抗力が弱い傾向がある人もいます。

さらに、病中病後など身体が弱っているときには、自律神経のバランスが乱れやすいため注意が必要です。

ホルモンバランスの影響

主に女性の場合、思春期や更年期、月経周期によるホルモンバランスの変化により、自律神経が乱れる原因となることもあります。

自律神経を整える為に

自律神経のバランスを整えるためには、自律神経が乱れる原因をひとつひとつ解消していく必要があります。

ストレスと上手に付き合う方法

日常生活を送るうえで、どうしてもストレスは付きまといます。しかし、適度なストレス=緊張感は目標の達成やパフォーマンス向上に必要なものですので、そのストレスが過度にならないよう、うまくバランスを取っていく必要があります。

ストレスの原因をはっきりさせる

まずは自分のストレスの原因を知ることです。ストレスの原因が何なのか、自身で気づくことができれば、それに応じた対策が取れるようになります。紙に書き出してみるのも良いでしょう。案外、こんなことでストレスを感じていたのか、と思えることもあります。

ストレスを発散させる

ストレスの原因を解決できるのならそれに越したことはありません。しかし、必ずしも解決できる原因とは限らないものです。溜まってしまったストレスをうまく発散させながら、付き合っていきましょう。

自分に合ったストレス発散の方法を見つける

ストレスを発散する方法は人によって様々です。誰かと会って話すことで発散させたいタイプの人もいれば、一人で静かに過ごすことで癒される人もいます。自分に合うストレス発散の方法でないと効果がないばかりか、逆にストレスを感じてしまうことがありますので気を付けましょう。

ストレス発散のヒント

あくまで一例ですが、ストレス発散に役立つかもしれない方法をご紹介します。自分の性格や環境に合った方法を試してみてください。

休日・自由時間にできるストレス発散法
  • 読書や映画鑑賞などで思い切り笑ったり泣いたりする
  • スポーツジムなどで運動をする
  • 日光浴をする
  • 好きな音楽を聞く
  • 趣味がある人は、それに没頭する
  • ひたすら眠る
仕事中などでもできる手軽なリフレッシュ法
  • 呼吸に意識を向け、ゆっくりと深呼吸をする
  • 背伸びなど、簡単なストレッチをする
  • 目を閉じて心を落ち着かせる
  • トイレに行くなど席を立って歩く
  • 飲み物を飲む

日常生活でできる予防法

適度な運動

運動は自律神経を整えるために様々な良い効果があります。適度な運動をすることで、ストレス発散になるだけでなく、自律神経の調節機能を高めることができます。運動不足にならないよう、適度な運動を日常生活に取り入れましょう。

生活習慣の見直し

体内時計のリズムに合わせた睡眠・起床のルーティンを守ることで自律神経が整ってきます。副交感神経が働く夜間、眠っている時間は細胞の修復が行なわれる大切な時間です。しっかりと眠ることが自律神経を整えることに繋がりますので、睡眠不足にならないよう、まとまった睡眠時間を確保できるのが理想です。

栄養バランスの改善

食生活が偏り栄養不足に陥ると、自律神経が乱れる原因になります。また、暴飲暴食も自律神経に悪影響を及ぼしますので、多すぎず少なすぎない量で、バランスの良い食生活を心がけましょう。

また、腸内環境は自律神経と密接していると言われています。腸内の善玉菌を増やす食事を取り入れるのもよいでしょう。

不調が続く場合は医師に相談を

原因不明の不調が続く場合、必ずしも自律神経の乱れが原因とは限りません。隠された病気が不調の原因となっている場合もありますので、自己診断はせず、早めに医師に相談しましょう。

自律神経の乱れと肌荒れの関係

自律神経が乱れると身体や精神に様々な不調を及ぼすことがわかりました。では、自律神経の乱れが肌荒れの原因になることや、美容に影響を与えることはあるのでしょうか。

自律神経の乱れと肌荒れの関係について医師の見解

ストレスなどの影響で自律神経が乱れ、血液の循環が滞ってしまうことによって一時的に肌に十分な栄養がいき届きにくくなり、肌機能が低下する。ということはあると言えるでしょう。

しかし、皮膚は一過性で血流を途絶させたとしても、大きな影響が生じない臓器です。

手指などの血流が悪く冷え性な人は老化が早いか?というと、必ずしもそうではありません。それと同じことで、自律神経の乱れが原因となり血流が滞って、真皮や表皮、皮下組織に何らかの影響が出たり、老化が進む、ということは考えにくいです。

ただし、自律神経が乱れる原因が生活習慣の乱れや栄養バランスの偏りの場合、自律神経が直接の原因ではないものの、自律神経の乱れと同時に肌トラブルが起きるということは考えられます。

肌再生の専門家が、自律神経の乱れと肌荒れの関係について解説します

肌の再生医療は、ご自身の皮膚から細胞を抽出し培養して増えた細胞を、肌の老化の気になる部分に移植することで「若返り効果」「抗老化」が期待できる治療です。

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